ランタンには燃料によっていくつかの種類に分けられます。ガスやホワイトガソリンが有名ですが、歴史があるのは灯油のランタンなんです。灯油ランタンの中でも特に人気が高いのが、ペトロマックスのHK500です。今回はそんなHK500の魅力に迫りたいと思います。
ペトロマックスというメーカー
ドイツの老舗の灯油ランタンメーカーであるペトロマックス。そもそも、ペトロマックスという名前は灯油の“Petro”と創業者マックス・グレーツの“Max”を組み合わせて命名されました。創業当時から灯油に重きを置いて製造されていたんですね。
創業当初よりドイツ軍の装備品として使われているほど堅牢な造りが特徴的で、加圧式灯油ランタンメーカーとしては最も長く使われていると行っても過言ではありません。実際にHK500をはじめとする灯油ランタンは、創業当時からほとんどモデルチェンジされていないのです。
HK500の魅力はその明るさ
ペトロマックスの中でも代表的なランタンがHK500です。まず始めにこのデザインに引き込まれませんか?色は3種類揃っており、黄金に輝く“ブラス”と銀色がまばゆい“ニッケル”、無骨でワイルドな印象の“アーミー”と好みや雰囲気に合わせて使うことができます。
しかし、HK500の魅力は外見だけではありません。特筆すべきはその明るさです。HK500は500CP(キャンドルパワー)、つまりロウソク500本相当の明るさを誇ります。しかもただ明るいだけでなく、温かみのある明るさという感じで眩しさを感じさせないのも特徴と言えるでしょう。
点けるにはいくつかの“儀式”が必要
HK500をはじめ、加圧式の灯油ランタンはスイッチを押して点灯するといった単純なものではありません。点けるためにはいくつかの“儀式”が必要となります。
まずはポンピング。灯油はただ火をつけるだけでは燃焼しません。灯油を気化する必要があります。ボディのタンク内にある灯油をポンピングによって加圧し、気化させて燃焼させます。
次にプレヒートを行います。ラジエーターを燃焼熱によって温めることによってランタンの灯りを安定させます。こうして1分半ほどラジエーターを熱して、バルブを開けば見事点灯成功となります。おおよそ点灯までの所要時間として5分ほど見ておくといいでしょう。
使った後はメンテナンスを忘れずに
HK500はしっかりとメンテナンスすれば、何十年でも使えるランタンと言われています。というのも、機械的に難しい構造をしていないため、ユーザー自身で修復が可能なのです。ですから、こまめにメンテナンスすることによって愛着もわきますし、やたらに買い換える必要もないランタンと言えるでしょう。
初心者ユーザーの方は使用後にやっておくことを覚えておきましょう。まず発光体であるマントルに破れがないか確認しましょう。万一破れていたら直ちに交換です。破れたまま使用するとホヤのガラスが割れる可能性もありますので。そしてプレヒート用の余熱バーナーに目詰まりがないか確認です。専用の掃除針が付いていますので、使用後必ず掃除するようにしましょう。
HK500には欠かせないアイテムたち
HK500には便利に使うために、いわゆるカスタムパーツが存在します。まずはポンピングを楽にしてくれる“ポンプアダプター”。通常手でポンピングするのですが、このアダプターがあれば自転車の空気入れでポンピングすることができます。空気入れを使えば通常より早く、そして楽にポンピングできるので、着火作業にはとても便利です。
他にも、HK500をヒーターにしてくれる“ラジエター”や調理器具になる“クッキングトップ”など、ランタン以外の機能も付け加えることができます。昔軍用に使われていたというのも頷けますね。
見た目以上に機能面で長いこと愛されてきたHK500。慣れれば簡単に点火もできますので、ぜひ手に入れてみてはいかがでしょうか。
毎月1度はキャンプに出掛ける2児のパパ。子供を連れて行き自然に触れる教育を実践しようと試みるも、結局一番はしゃいでるのは自分という本末転倒を繰り返しています。座右の銘は“一流の遊びが出来なければ、一流の仕事はできない”。
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