山でクマに出会ったら!?野生動物の危険と対応を学ぼう

0 5
(評価数:0件)
Pocket
LINEで送る

※当サイトを経由して商品が購入・申込された場合に、売上の一部が当サイトに還元されることがあります。

イノシシやクマが里に下りてくるというニュースを目にすることが多くなりました。

ふだん山にいる動物が人間の住む場所に下りてくるのは、生息地域がせばめられたり、気候変動で食べ物が少なくなったことも関係あります。

動物の住む場所である山に入るときには、動物のルールを守って入るのがマナー。安全で楽しくハイキングを楽しむためにも動物たちの生態を学びましょう。

ツキノワグマ

本州に生息するのはツキノワグマです。胸の中央に三日月形の白い斑紋があるのが特徴です。雑食で犬歯とかぎ爪を持ち、果実や昆虫のほかに動物の死がいを食べることもあります。

ツキノワグマが生息するのはおもにブナやミズナラなどの広葉樹林ですが、特定のなわばりを持たず、食べものを求めて標高の低い場所に現れることもあります。11月から4月にかけて冬眠します。

ツキノワグマに遭遇したら?

個体にもよりますが、基本的に臆病な性格のクマは自分から人間に近づきません。音の鳴る鈴などで人間の存在を知らせましょう。沢沿いなど鈴の音が届きにくい場所もあります。筆者が以前山で会った人の中にはラジオをつけて歩く人もいました。

ツキノワグマの行動時間帯は朝と夕方の食事をとる時間と重なります。行動域が広いクマは尾根道や山腹、沢沿いなどにも出没するので注意が必要です。

クマと遭遇したときに「死んだフリ」は厳禁!姿勢を変えずに少しずつ後ずさりし、クマの視界から姿を消すのが正解です。それでも出会ってしまったときのために、こんなものもあります。

クマの危険を避けるいちばんの方法は「クマに会わないこと」。事前に山域の出没情報などを確認して出かけましょう。

ニホンザル

温泉に入る姿で親しみのあるニホンザルは北海道と沖縄をのぞいて分布しています。昼行性で広葉樹林帯に生息し、群れをつくって行動します。テーマパークにはボス猿がいますが、野生状態では特定のボスはいません。

ニホンザルに遭遇したら?

山でニホンザルに遭遇する機会は少なくありません。餌付けされていない野生のニホンザルは基本的に臆病で人間に近づかないと言われてきましたが、最近では観光地や農作業中に襲われたというニュースも聞きます。

ニホンザルに会ったときは、1) 目を合わせない、2) 走って逃げない、3) 餌を与えないのがルールです。目を合わせるとサルは威嚇されているように思い、走って逃げるとかえって興奮させてしまいます。食物を持っていると奪い取ろうとして引っ掻かれたり、噛まれることもあるので注意が必要です。

繁殖期の春から夏はニホンザルの警戒心も強くなります。もし遭遇したら、そっとその場を立ち去りましょう。

イノシシ

十二支のひとつとして知られるイノシシは「猪突猛進」という言葉があるように突進力が強く、最高時速45kmに達するほど。賢い動物で、一度侵入した場所を記憶しているため、農作物の被害が拡大するといわれています。北海道をのぞく各地の低山や里山に生息し、昼行性で単独または子連れで行動します。

農作物を荒らす害獣として駆除対象になっていますが、勝手に捕獲してはいけません(狩猟免許と狩猟者登録が必要)。オスには牙があり、突かれると失血死による死亡事故につながる大ケガを負うこともあります。

イノシシに遭遇したら?

性格が神経質なイノシシですが、攻撃されると反撃してくるので大変危険です。出会ってしまったときは、驚かさないように落ち着いて対応しましょう。背中を向けると追いかけてくるので、視線をそらさず後ずさりするのが安全です。

それでもイノシシに襲われたときは、高い場所に上がったり遮蔽物を利用して逃げましょう。もし傘を持っていたら、目の前で開くと驚いて逃げていきます(絶対ではありません)。

ニホンジカ

日本列島から東アジアにかけて分布し、日本全国の広葉樹林に生息しています。繁殖力が強く毎年1頭を産みます。群れで行動し、季節によって住む場所を変えることもあります。1日に5kgの植物を食べることから、シカの食害は各地で問題になっています。かわいらしい外見とギャップのある悩ましい動物がニホンジカなのです。

ニホンジカに遭遇したら?

臆病なニホンジカは人間の生活圏を避けて生息しています。しかし、決して安全な動物ではありません。天然記念物になっている奈良公園のニホンジカは毎年、何人もケガ人が報告されています。またツノがあるオスは発情期の秋にかけて気性が荒くなるので、頭突きされると大ケガにつながります。メスも出産期の春から夏は警戒心が強くなるので、むやみに刺激しないようにしましょう。

Pocket
LINEで送る

コメントリンク
トップへ