今のうちにやっておこう!バイクメンテ「ドライブチェーン編」

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新型コロナウィルスの影響で外出自粛のため、ツーリングの予定が延期、もしくは中止になってしまった方も多いと思います。

そんな時は、時間のかかるバイクのチェック&メンテナンスをやってみましょう。今までバイク屋さんなどのプロに頼んでいた事でも、意外と自分でできちゃう事も多いですよ。

今回は、少し時間がかかるけど、やってみると意外と簡単!なドライブチェーンのチェックとメンテナンスのススメです。

 

ドライブチェーンの役割は?

チョコ餡(@pavlovs.angler)がシェアした投稿 -

バイクのチェーンはドライブチェーンと言われ、バイクが走行するために必要不可欠な部品です。

エンジンが動くことで、スプロケットという歯車が回転し、スプロケットにかみ合っているドライブチェーンがバイクの後輪に動力を伝える、という大切な役割を担っています。

重量のあるバイクを走らせるには、かなりの力が必要です。さらに加速時にかかる力は、より一層大きなものとなり、逆の減速時にも負荷がかかります。

ドライブチェーンはこうした大きな負担を強いられているため、どんどん劣化していきます。きちんとメンテナンスしないで走行していると、脱落したり断裂したりして、大きな事故を招く恐れもあります。そのため定期的なチェック、メンテナンス、劣化がひどい場合には交換する必要があります。

 

ドライブチェーンが劣化すると・・・

Hirokazu Tochitani(@hirokazu_tochitani)がシェアした投稿 -

劣化は徐々に進行していくため、見た目ではなかなか気づきにくいです。

下記のような症状が出たら劣化のサインですので、早めに点検しましょう。

・操作性の悪化

走行時にシフトチェンジをする際、ギアが入りにくく、必要以上のシフトペダル操作が必要になったり、アクセルワークに対して動力が遅れたりするようになったら、ドライブチェーンの劣化が疑われます。

・異音がする

走行時、ドライブチェーンの発する音がいつもより大きく聞こえたり「ガシャガシャ」「ガリガリ」という異音になったら、劣化の恐れがあります。

周囲への騒音で迷惑にもなり兼ねるため、早めに点検しましょう。

・燃費の悪化

ドライブチェーンの劣化により錆が出ていたり、滑らかさがなくなったりすると、フリクションロス(摩擦抵抗によるエネルギーの必要以上な損失)が増え、燃費が悪化してしまいます。

 

ドライブチェーンのメンテナンス

19motorcycles(@19natsume)がシェアした投稿 -

チェーンをメンテナンスしたことがないという方も多いと思います。

しかし、メンテナンスによってドライブチェーンの寿命を延ばせ、大きな事故も回避できます。

メンテナンスの作業には、次のようなものがあります。

・清掃
・チェーンルーブ(潤滑油の注油)
・たるみの調整
・交換

・清掃

ドライブチェーンは油をまとっているため、走行時に埃や土などの汚れが付着します。寒い季節は、道路に撒かれている凍結防止剤を拾ってしまうこともあります。

そのような汚れを落とさないとドライブチェーンの劣化を早めてしまうので、定期的な清掃が必要です。

清掃の目安は、以下の2つです。

・走行約500kmごとに清掃する
・走行距離にかかわらず、雨天時の走行後は必ず行う(潤滑油が流れ出てしまうため)

清掃の流れは、次のような感じです。念のため、汚れても良いような作業服やエプロン、ゴム手袋などの着用をおススメいたします。

1. まず作業するバイクの下に、段ボールや新聞紙などを敷く(汚れないように)
2.ドライブチェーン専用のチェーンクリーナーを、チェーンにまんべんなく吹き付け、汚れを浮かせます。
3. 汚れが浮いたら、ウェスなどで綺麗に拭き取ります。
4. 汚れが頑固な箇所は、ブラシで清掃します(チェーンを傷める可能性のあるワイヤーブラシは避けましょう)
5. ドライブチェーンと噛み合うドライブスプロケット(エンジン側についている歯車)と、ドリブンスプロケット(リアホイール側についている歯車)にも汚れが付着していることが多いので、カバー類を外して清掃します。

なお、2〜3の時にリアタイヤを回しながら行うとスムーズに出来ますが、進行方向に回すと、ドライブチェーンとスプロケットの間に指を挟む可能性があるので、逆方向に回してください

・チェーンルーブ(潤滑油の注油)

ドライブチェーンの潤滑油は、スプロケットとの摩擦からくる劣化を軽減し、スムーズな動きを助けてくれる重要なケミカルです。

清掃後の注油作業はもちろん、走行後にも行うのがおススメです。

走行後はチェーンが摩擦による熱で温まっており、チェーンルーブ(潤滑油)が浸透しやすい状態なので、作業効率がよくなります。

さらに時間を置くことで、チェーンルーブが乾燥し、次にバイクを走らせる時の飛散を最小限に抑えられます。

使用するチェーンルーブで迷った場合は、バイクに装着しているドライブチェーンと同じメーカーの物にしておくと無難です。

・たるみの調整

ドライブチェーンには大きな負荷がかかるため、最初は適正なたるみ量であっても、走行するたびに少しずつ伸びていってしまいます。

チェックする目安は1,000~2,000kmごとがおススメです。

確認方法は、スイングアームの下のドライブチェーンを摘まんで、上下に動かしてみます。その振れ幅が、ドライブチェーンのたるみです。

ダルンダルンに動く場合はたるみの適正値を超えており、ドライブチェーンがスプロケットから脱落したり、フレームやチェーンカバーなどへ当たったりして、トラブルの原因となる可能性があります。

逆に張りすぎも禁物です。ドライブチェーンを張りすぎると、チェーンの伸びを早めたり、断裂したりする恐れがあります。さらに駆動抵抗が増え、正常な動作の妨げとなったり、リアショックの動きに支障を来したりなど、さまざまなトラブルを引き起こしかねません。

たるみの一般的な適正値は2.0~2.5cmくらいですが、バイクによって異なりますので、サービスマニュアルを確認してください。

*ドライブチェーンの調整は、下記のサイトもぜひ参考にしてみて下さい。

https://www.webike.net/magazine/maintenance/maintenance-chain/25291

※自身で行うのが不安な方は、専門のお店で整備士に調整してもらいましょう。

・交換

見た目に異常がなさそうでも、あまり走行していなくても、ドライブチェーンは経年で劣化していきます。目安、新品から5年を経過したドライブチェーンは、安全を考慮して交換をおススメいたします。

ドライブチェーンの交換推奨距離は下記の通りです。

・シールチェーン:15,000~20,000km
・ノンシールチェーン:5,000km

種類によって、交換推奨距離が違うので、自身のドライブチェーンがどちらか確認してきましょう。
(上記の交換推奨距離は、定期的にメンテナンスを行っている状態を基準としています)

そして交換する際は、自身のバイクに合ったドライブチェーンを選びましょう。

なお交換作業には、チェーンカッターなどの専用工具が必要となります。持っていない場合や、自身で行うのは不安という方は、専門のお店で整備士に交換を依頼しましょう。

 

おしまいに

ドライブチェーンのメンテナンスの重要さ、ご理解いただけましたでしょうか?

こまめなメンテナンスによって、より長く使用できますし、乗り心地や燃費の向上など、メリットがたくさんありますね! 決して安い買い物ではないドライブチェーンだからこそ、大事に使いたいものです。

この外出自粛期間を利用して、ぜひドライブチェーンのメンテナンスにチャレンジして見ませんか? 難しそうに思うかもしれませんが、実際にやってみると、少しずつ自分なりのコツがつかめ、ツーリングの楽しみの一つになるかもしれませんよ!

※最初と最後の画像掲載のご協力をいただいたのは、REGINA  CHAIN(レジーナ チェーン)を取り扱っているチェーン屋さん。バイクレースが大好きなチェーンのプロ!『Yabukiさん』です。ご協力ありがとうございました。

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