山では、さまざまな生き物が生活しています。秋になりドングリなどの木の実が少ない場合は、食料をもとめて山のふもとまでやってきたクマやイノシシに襲われるという被害もあり、野外でアウトドアを楽しむ場合でも気をつけておくにこしたことはありません。今回は、山で遭遇する可能性のある動物やその習性についてお伝えします。
クマに出会わないように
By: Selena N. B. H.
クマの出没が相次いでいますが、クマは人が近くにいることが分かると自らは近づいてこない場合がほとんどです。人の発する音などに気づき、クマは近寄ってきません。ですが、音がしないで突然人間が現れた場合は、自らを守るため人を襲ってきます。自然が多く人が少ない場所でバーベキューをする場合は、できれば音がなるものや鈴をつけクマよけをすることが大切です。
また、クマ出没などの看板がある道をドライブしてきた場合などは、看板のある場所を離れたところでバーベキューをするようにしましょう。
北海道にはヒグマ、本州や四国にはツキノワグマが生息しています。ここ数年クマの被害も相次いでいますので、人里離れた場所でアウトドアを楽しむ場合は特に注意しましょう。
クマに遭遇してしまったら!
もしもクマに出会ったら、クマの目をにらんだまま視線をはずさないようにしてゆっくりと後ろずさりするようにしましょう。クマも驚いていますので、余計に驚かせて刺激をしてしまうと敵とみなして、自分の身を守るために攻撃してきます。背中を向けて走ると追いかけてきますので、すぐ近くにいる場合は少しずつ静かに距離をとるようにしましょう。
それでも襲ってきた場合は、リュックサックなり帽子なり何か目立つものを手で大きく振り回して抵抗しましょう。クマよけのクマ防止スプレーなどを持参しておく方法もありますが、とっさのときにリュックから取り出せないと意味がないので、リュックのポケットの中に入れておきましょう。
サルやリスなどにも注意
(アウトドアハッカー編集部が元旦の南高尾山稜で遭遇した野生のサル。2013年)
サルは、集団で生活しており、1匹のサルがいたら近くに数匹以上いる場合があります。思わぬところにサルが降りてくる場合もあります。
サルに出会った場合はひっかかれたり噛まれたりしないようにしましょう。人間が持っているものを奪い取り素早く逃げていくことなどがあり食料を狙ったりする場合もあります。嚙まれたら感染症などにかかる可能性もありますので、サルと目を合わせないようにします(熊の対処法と逆です)。
両手を大きく広げたり大きく見せたりすることで遠くへ行けばいいですが、なかには凶暴なサルもいますので、遠くにいかない場合は引き上げる覚悟をした方がいいかもしれません。
By: ezorisu
リスやねずみなど、見た目がかわいい小動物も噛まれると感染症になる場合もありますので十分に気をつけましょう。
リスのおもしろい習性
リスもクマやイノシシと同様木の実を好んで食べますが、越冬用に穴を掘ってエサとなる木の実を保管する習性があります。巣穴に運ぶだけでなく、穴に埋め分散して貯蔵しているので食べきれなかった木の実は、春になると発芽して成長し樹木となります。このような動物の習性などにより自然発生的に森林が守られています。この場合、リスが植林しているということにもなります。