外岩ボルダリングにとって重要な「ボルダリングマット(クラッシュパッド)」の選び方

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外岩ボルダリングにおいて最も重要な三種の神器は「シューズ」「チョーク」そして「ボルダリングマット(クラッシュパッド)」です。この三点さえあれば、とりあえず外岩に行くことができます。

しかし、シューズとチョークはインドアのものを使うとして、マットだけは新しく購入しなければなりません。この記事では、そのボルダリングマットの選び方を紹介していきます。

 

ボルダリングマットの素材で選ぶ

ボルダリングマットを選ぶとき、まず何に着目すればいいのでしょうか。

その答えの一つとして素材があります

ボルダリングマットの構造は、内部にマットレスのような高反発フォームとウレタンフォームが二重になって入っている「二重構造」と、低反発フォームを高反発フォームでサンドイッチした「三重構造」があります。それに加えて、メーカー独自の構造をもったボルダリングマットも登場しています。

これらの構造の違いは、マットの厚さや衝撃吸収性に関係しています

二重構造の特徴は、三重構造と比べてコストがかからないため比較的安く購入できます。また多くの場合、三重構造と比べて軽量なので、持ち運びやすさを考えれば二重構造も良い選択になってきます。

しかし、衝撃吸収性の面においては三重構造のほうが使っている素材の数と厚みの関係で、着地の衝撃をより多く吸収してくれます。

 

行きたいエリアの下地で選ぶ

次に着目する点は、行きたいエリアの下地で選ぶということです。

下地とは課題があるところの地面のことで、有名な岩場は下地が整地されており、平らになっています。しかし、上流にある岩場やマイナーな山の中の岩場に行くと、下地が石だらけでごつごつしている場所が多かったり、山の斜面にある岩場は傾いている上に石がたくさん転がっていたりします。そのような場所では、石のせいでクッションの厚みが薄くなり、衝撃を吸収しづらくなってしまいます。

したがって、そのようなエリアに行くならば、マットはできるだけ厚みがあるほうがいいと思います。有名エリアならば画像や動画をみて、マイナーエリアならばジムでその岩場によく行くクライマーから聞いて、どれくらいの厚みがあればいいのかを考えてみましょう。

 

持ち運びを考える

次に考えるのが持ち運びです。

車で行く場合は、駐車場から岩場までどれくらいの距離を歩くのか、どれくらい険しい道なのかを考えてみましょう。また、筆者はたまに自転車で行きますが、そのような場合はなるべく軽いほうがいいです。

マットの重さは様々で、4kg前半のものから6kgを超えるものまであります。分厚いほど安全性は高くなりますが、岩場に到着する前にマットの運搬で疲弊してしまう可能性もあります。

また、マットは重量だけではなく、ウエストベルトが付いていたり、カラビナを用いてシューズを取り付け一緒に運べるような機能が付いていたりするものもあります。これらはボルダリングマットと別にリュックを持たなくていいので、運搬が少し楽になります。

 

他のマットと連結できるのかという点も考える

筆者は基本的にグループで行くことは無く、一人もしくは二人で行きます。そういった少人数の場合、大変なのがマットの運搬です。

大きな課題になるとマット一枚では足りなくなってしまいます。二人の場合はもう一人がその都度動かせばいいのですが、一人の場合はそうはいきません。したがって2枚持ち運ぶ必要があります。

その場合に便利なのが、他のマットと連結するという機能です。これがなければ背中に1枚、手に1枚となってしまうところが、背中に2枚一気に背負うことができ、運搬が格段に楽になります。

将来的に一人で行ってみたい、または二人で行くことが多く、安全性をしっかりと確保したいという場合には、二人で2枚運べば計4枚になり、とても安全性が高くなります。無くても何とかなりますが、あったら便利なのでその点も着目してみましょう。

 

折り畳み機構の違いも気にしてみる

折り畳みの構造を理由にこの製品にしようとはあまりなりませんが、頭の片隅に置いておくとマット選びが少し楽しくなるかもしれません。

折り畳み機構は2枚、または3枚のマットに繋ぎ目が付いており、フラットに折り畳める「ヒンジタイプ」と、一枚のマットを曲げて折り畳む「タコスタイプ」があります。

ヒンジタイプはタコスタイプに比べて無駄なく畳めてコンパクトになりますが、広げた際に繋ぎ目があるので、2枚の場合は中心部分が、3枚の場合はそれぞれの繋ぎ目の部分のクッションが薄くなります。

一方、タコスタイプは1枚のマットを曲げているため、これらのギャップがありません。しかし、折り畳みの構造上、畳んだ時にタコスの皮のように中心部分に空洞ができます。そのため広げた際にヒンジタイプと同じ大きさであっても、持ち運び時は厚みが増えてしまいます。

しかし、そのデメリットを逆手にとって、マットの下部をふさぎ、中心の空洞部分にシューズやチョーク、飲み物などのクライミングに必要なものを収納し、持ち運べるようになっているマットが多いです。

 

その他の面白い機能

岩場でのお昼休みの際、筆者は毎回コンパクトなキャンピングチェアを持って行って休憩していますが、大抵の場合はマットに座って休憩することになります。しかし、マットは厚みがあるといっても、椅子ほどの高さではないので、座っていてそこまで快適ではありません。

そこで活躍するのがマットがソファのようになるものです。これがあれば、使用後ちゃんと汚れを落として家でも椅子として使えます。

また、リュックとマットが一体になったものもあります。マットの厚みとしてはサブマットくらいしかありませんが、下地が良く、岩の高さが高すぎなければ、これ一つで岩場に行ける場合もあります。

 

サブマットの存在

ここまでの話はメインの分厚いマットについてでしたが、そのほかにメインマットを補助する役割を持つサブマットというものがあります。

これは、メインのマットよりも薄く、面積が小さい1枚の一層構造のものです。したがって、サブマットだけの上に着地するのはあまりお勧めしませんが、下地がよく課題の高さが低い場合はこれだけでもいいかもしれません。

主な用途としては、メインのマットの上に置いてさらに厚みを出したり、ヒンジタイプの繋ぎ目部分に置いたり、ほかのマットと一緒に置く場合にマットの境界線の上に置いたりして、より安全性を確保します。持ち運びもメインのマットに挟んで持っていくだけなので、そこまで荷物にもなりません。

したがって、二層構造でヒンジタイプの、すこし値段の安いものを買い、差額で汎用性の高いサブマットを購入するというのも一つの手だと思います。

 

いいマットで安全な外岩ボルダリングを

マットは外岩ボルダリングにおいて一番重要といっても過言ではないものです。マットが厚ければ着地の衝撃を和らげてくれて、特に膝への衝撃を少なくしてくれます。

たまに「外岩は自然の中にあり、リスクを込みで楽しむものだから、マットに頼りきるのはよくない」「インドアのようにマットを敷き詰めずに、できる限り少なくするべき」という上級者もいますが、これからデビューをしようとしている方には、できるだけいいマットをたくさん使って、安全に楽しんでほしいと思っています。

しかし忘れてはいけないのは、マットがあるから絶対安全というわけではないということ。着地の際にはしっかりと安全に着地するように心がけてください

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