前回の記事(こちら)では、前提知識として主にアウトドア用品に使われている革の種類について解説しました。この記事では、その前提知識を基に、実際のお手入れについて解説をしていきます。
革製品全体に言える、ケアや使用上の注意点など。
まずは、革製品全体に共通するいくつかの注意点やケアのポイントを挙げておきます。
革の基本はしっとり保湿。こまめに油分の補給を。
革製品全体の主な手入れとしての基本は、しっとり保湿です。革が乾燥してしまうとひび割れやちぎれる原因となってしまいます。よく古い革製品などに見られるひび割れなども乾燥が原因で引き起こされています。
ひどい状態になってしまうと補修が不可能になってしまうので二週間から一か月に一度、革の手入れの時間を作り、持っている革製品にクリームやジェルなどを塗り込むことを習慣にするのがおすすめです。
しかし、そのクリーム等も革の種類によって様々なので、後に詳しく書いていきます。
日々のお手入れはブラッシング。
革製品の日々のお手入れの基本としてはブラッシングです。これによって、革の繊維の隙間に入り込んだ埃をとることができます。特に登山靴に使われることの多いヌバックやスエードは、起毛しているため埃が入り込みやすいです。
ブラシの種類としては豚毛、馬毛、化繊毛などの種類があります。こちらも後程詳しく解説していきます。
水気は基本的に厳禁。水がかかったら水拭きを。
撥水加工がされているオイルレザーや蠟を染み込ませているブライドルレザーではない限り、基本的に水には弱いです。特にヌメ革やナチュラルブラウンの革は雨などで水がかかってしまうと、その部分がはっきりと変色します。そして、そのまま長時間放置してしまうと「水染み」と呼ばれる変色跡がついてしまいます。
一度水染みになってしまうと、そのあと取ることが非常に難しくなるので注意が必要です。しかし、雨などの天気の変化は仕方がないことで、濡れてしまうこともあります。その時にどうすればいいのでしょうか。
まず、水にぬれた場合はすぐに水拭きをします。濡れるのがダメなのに水拭きというのは少し変に聞こえるかもしれませんが、水染みでできた濃い部分と同じくらいの濃さまで水拭きをした後に乾燥させると染みが目立ちにくくなり、綺麗なままで使うことができます。
ただし、水拭きを頻繁にすると革を傷める原因となるので、あくまでも水に濡れたときやひどく汚れてしまったときだけにとどめるようにしましょう。
革の種類別、お手入れ方法と注意点
先ほどは、革全体に言える注意点やポイントを解説しました。ここからは前回の記事で紹介した革の種類に合わせたお手入れ方法と注意点を解説していきます。
なお、流れとしては初めにオイルレザーで基礎の工程を解説します。この工程が革のケアの基礎になります。その後、その工程を参考にしつつヌメ革とヌバックやスエードなどの起毛系と呼ばれるレザーのケアをする際の注意点を書いていきます。
基本中の基本、オイルレザーの手入れ方法
オイルレザーの手入れは基本中の基本です。その工程はブラッシング、保湿、撥水加工と分けられます。
今回は、乾燥した革靴の実際のお手入れの写真とともに解説していきます。
ブラッシング
まずは、クリーム等の保湿を行う前に革の表面についた汚れをブラッシングで落としておきます。人間でいうところの、洗顔です。靴の場合は靴ひもをあらかじめ外しておきましょう。
これをしないと、クリームが汚れを吸着してしまいより落ちにくくなってしまう可能性もあります。ブラシは馬毛や豚毛、化繊毛を用いるのがいいでしょう。
ブラシの選び方
ブラシの選び方は、毛の固さと毛の抜けやすさを基準にして選びます。
毛が固ければ固いほど、埃を除去する能力は高くなりますが、革自体が柔らかいと傷を付けてしまう恐れがあります。
毛の抜けやすさはブラシの寿命というよりかは、お手入れの簡単さに影響してきます。もし、ブラシでクリームを伸ばす場合、毛が抜けやすいと後から手で除去しなければならないので手間が増えてしまいます。
(1)馬毛
馬毛は硬さや毛の抜け易さにおいて平均的で、初めてのブラシに最適です。おすすめはコロニルのブラシです。
(2)豚毛
豚毛は、革用のブラシの中では最も硬い部類の毛で、よく汚れを落としてくれます。さらに、豚毛は革のブラッシングによる艶出しも得意です。また、馬毛のブラシと比べて毛が抜けにくいのも特徴です。一方で、ごしごしとブラッシングをしてしまうと柔らかい革を傷つけてしまう可能性もあります。
おすすめは、コロンブスのブラシです。
(3)化繊毛
次に化繊です。化繊のブラシの大半は豚毛と馬毛の間の柔らかさです。また、非常に毛が抜けにくいのが特徴で、その特徴から塗装用の刷毛にもよく使われています。
おすすめは、M.Mowbrayの化繊ブラシです。
(4)コストを抑えたい場合
ブラシは、上記で紹介したものがおすすめですが、革用のブラシは少し値段が張ります。もしも、少しでもコストを抑えたい場合はホームセンターの塗装コーナーにある刷毛を使うのも一つの手です。刷毛も革用のブラシと同じように、豚毛、馬毛、化繊毛が使われていることが多いので、十分代用できます。
しかし、刷毛は毛が革用ブラシと比べて長いので少し短く切りそろえてあげましょう。そうすると、より埃の除去能力が高くなります。
ブラッシングのコツ
ブラッシングのコツとしてはごしごし押さえつけるのではなく、毛先でなでるようにブラッシングをすることと、縫い目やデザイン上のくぼみなどに埃がたまりやすいのでそのあたりを重点的にブラッシングすることです。
汚れがひどい場合はクリーナーを使う
もしも汚れがひどい場合は、革用のクリーナーを使います。
筆者が個人的に使っているクリーナーはM.Mowbrayのクリーナーです。しかし、毎回使用してしまうと、クリーナーに入っている界面活性剤がオイルレザーのオイルを流してしまうので、注意が必要です。
あらかた細かいチリなどが落ちたらこの工程は完了です。
保湿
一通りクリーニングが終わったら、次は、クリーニングで少しかさついてしまった肌を保湿する作業に入ります。
この作業をすることによって、乾燥した革に油分、水分、栄養がいきわたります。革は強い素材で刃物などで切り裂かれたりしない限り、なかなか破けることがありません。
ここで使うのが保湿用のクリームですが、レザー用の保湿クリームも種類が多くすべて紹介するとまた混乱してしまうので、お勧めの二つをご紹介します。
おすすめのクリーム
まずは、コロニルの1909Supremeのカラーレスです。
このクリームは乳化クリームと呼ばれるもので、保湿とともに栄養補給効果が非常に高いものです。非常に万能で、尚且つ伸びも良く簡単に塗ることができます。そのうえ、匂いも控えめながら爽やかな香りがします。筆者が個人的に一番使っているクリームでもあります。
次に紹介するのが王道中の王道、M.Mowbrayのデリケートクリームです。
このクリームも非常に万能な保湿クリームで、伸びがよく石鹸のような爽やかな香りが特徴です。カウレザーはもちろん、柔らかめのシープスキンなどにもよく合います。
この二つが万能で、変に革を柔らかくしすぎることもなく、尚且つ入手もしやすいためおすすめです。あとは、値段や香りなどの点から決めてもいいと思います。
注意点:ミンクオイルについて
昔から使われている革製品の保湿といえば、ミンクオイルでした。しかし、現在は登山靴などの手入れにはミンクオイルはあまりよくないと言われています。その理由は、ミンクオイルはオイル100%なので、革に浸透しすぎ、革を過度に柔らかくしてしまうためです。つまり、ミンクオイルを2週間に一回、保湿目的で塗ると靴ならば型崩れを起こしてしまう危険性があります。
一方で、今回紹介した二つのクリームは油分よりも水分の方が多く、過度に革を柔らかくしないため保湿目的の手入れに向いています。
クリームを用意したら、次に塗布していきます。
クリームを塗る際には布につけて塗るか、ブラッシング用のブラシとは別にもう一つ塗布用のブラシを用意して塗るかの二種類があります。
布につけて塗る場合は、より広範囲に均等に塗ることができますが、一方でアッパーとソールの間の段差などの角に塗ることが難しくなります。
ブラシで塗る場合は、角や縫い目に簡単に塗ることができますが、一方で面を塗る際に布よりも気を付けて塗らないとムラができ、レザーの色や種類によっては斑点模様のシミのようになってしまう可能性もあります。
筆者はブラシだけで塗布していますが、慣れないうちは面は布で、細かい部分はブラシで、という風に使い分けることをおすすめします。
ブラシで塗る場合のコツは、ちょっとずつ付けて塗るということです。
おすすめのブラシとクロス
ブラシでクリームを塗る場合は、毛が抜けにくい化繊毛がおすすめです。
クロスはコットン製を選ぶのがいいでしょう。
クリームを塗り終えると、このような感じになります。
クリームを塗り終えたら、防水スプレーを吹きかける前に余分なクリームを綺麗な布で拭き取ってあげます。余分なクリームが残っているとべたつきが発生し、汚れを吸着しやすくなってしまうためです。
するとこのように少しマットな質感になります。
何もしていないほう(右)と比べると一目瞭然。しっかりと保湿をすることができました。
好みで艶を出してあげる
余分なクリームを拭き取ると、質感がマットになります。このままでもいいのですが、好みに合わせてクリーニング用のブラシでブラッシングをすると艶が出ます。
ブラッシングをする前
ブラッシングをした後
上のブラッシングをする前と後を見比べてみると、全体的に艶が出て、綺麗に見えることがわかると思います。
このように保湿する前と後を比べてみると、全然違うことがわかると思います。
防水スプレーで表面を保護
保湿がおわったら、次に防水スプレーをかけて、仕上げます。防水スプレーをかけることによって、雨・水に強くなると同時に埃や汚れなどからも革を保護してくれます。
初めに、注意点として、スプレー掛けは室内ではなく外で行うようにしましょう。次に、外でかける際も風のあるところでは、風下に立たないようにしてスプレーを掛けましょう。風下にいると噴射されたスプレーが自分の方に来てしまい、吸い込んでしまう恐れがあります。
スプレーのきれいなかけ方
以上の注意点を念頭に、スプレーをかけていきます。綺麗なかけ方のコツとしては、距離と回数です。
まず、スプレーから革製品の距離は30cm程離します。もし近すぎると、革の表面に均一にかからず、斑点ができてしまう場合もあります。防水スプレーによってもシミが引き起こされてしまう場合があるので注意が必要です。
そして、均一にスプレーがけができたらしばらく自然乾燥させます。ここで注意しなければいけないのが、スプレーをかけて乾燥していないうちは触ってはいけないということです。もし触ってしまうと、触った後が固まってしまい、綺麗に見えなくなりますし、防水性も落ちてしまいます。
自然乾燥であらかた乾燥したら、もう一度スプレーをかけます。二回かけることによって、防水効果も高まります。
アウトドア製品は雨に濡れることも多いです。このスプレーがけはしっかりと、細部まで行うようにしましょう。
おすすめのスプレー
スプレーの代表的なものとしては、フッ素やシリコンを用いたものです。有名なのは、コロンブスのアメダスという製品です。アウトドア製品のみならず、ビジネスシューズなどにも使えます。革の防水はこのスプレーに任せておけば間違いありません。
次に、筆者が使っているコロニルのスプレーです。
コロニルのスプレーは、フッ化炭素樹脂というものが使われており、革の表面をカバーするというよりは、素材に浸透して撥水性を持たせるという特徴があります。そのため、少し撥水性が長持ちしているような気がします。
コロニルのスプレーにはいくつかの種類があります。
まずは、代表的なウォーターストップ。これは、フッ化炭素樹脂を用いた防水スプレーで、一般的な防水スプレーと同じように使うことができます。革以外のものにも使うことができるので、一本持っておくと何かと便利です。
次に、1909シュプリームプロテクトスプレーです。
このスプレーの特徴は、シダーウッドオイルが配合されており、革に撥水性を持たせると同時に栄養を与えることができるという点です。また、シュプリームのクリームと同様に、爽やかでいいにおいがするのも特徴の一つです。筆者はこのスプレーを鞄等に使用しています。このスプレーをかけると、鞄が良い匂いになります。
最後は、カーボンプロというスプレーです。
このスプレーの特徴は、噴射した面にカーボン繊維のような保護膜を形成し、撥水効果を持たせるという点です。表面に膜を形成するので、革以外にもゴアテックスなどの素材にも使用することができる万能スプレーです。
また、この膜自体に伸縮性があるので、靴の皺部分やよく曲がる部分でも撥水性をよく保つことができます。
筆者は、このスプレーを特に汚れることの多いブーツ等に使用しています。
ナチュラルレザーや起毛系のお手入れ方法と注意点等
さて、先ほどはオイルレザーのお手入れの仕方を見ていきました。オイルレザーのお手入れ方法と手順は、ほとんどの革に共通している基礎ですが、革によっては同じケアグッズが使えない場合もあります。
ここからは、アウトドア用品で使われていることが多いナチュラルレザー/ヌメ革等の素のレザー系、そして、ヌバックやスエードなどの起毛系のケア方法について解説していきます。
ナチュラルレザー・ヌメ革のお手入れ
まずは、ヌメ革のお手入れ方法です。
ヌメ革は、近年経年変化による育てる楽しみから人気を博しており、アウトドアやキャンプ用品の小物にも使われていることが多いです。
しかし、ヌメ革は鞣し以外何もされていない素のレザー。オイルレザー以上に気を付けてケアをしなければすぐにダメになってしまいます。
ケアの前に、新品は日光浴
ヌメ革は、買ったときは薄い色をしています。
まずは、そのピンク色を濃い革の色にします。そのプロセスが日光浴です。日光浴には、色を濃くするということと、革の表面を保護するという二つの役割があります。
ヌメ革は、先ほども説明した通り植物性タンニンによってなめされています。このタンニンは、紫外線を受けることによって色が濃くなる性質があり、さらに熱によって革の中にある油分が表面に出てき、革を保護してくれます。
日光浴の期間は大体一か月ほどといわれています。
ケアの頻度はオイルレザーよりも少なめに。日々のお手入れは拭くだけ。
ヌメ革のケアは、大体オイルレザーのケアのプロセスと同じですが、オイルレザー等よりも少なめにします。なぜならば、ヌメ革は水にとても弱く、少し水滴が付いただけで色が変わり放っておくと湿気でカビが生えてしまうからです。
オイルレザーのところで紹介したクリームはオイル以外にも水気を含んでいます。そのため、マメにケアをしすぎてもカビの原因になってしまいます。
しかし、ヌメ革自体、小物に使われることが多く靴などの特に汚れる製品に使われないため、頻度が少なくても大丈夫です。日々のお手入れは柔らかいブラシやクロス等で汚れを取り除いてあげるくらいがちょうどいいでしょう。
そうすれば、長い時間をかけて薄いピンク色がより革らしい、濃い茶色に変っていきます。
クリーナーは使わない。ひどい汚れはヌメ革用のクリーナーで。
しかし、使っているうちに汚れが付くのは必然です。そうした時に、オイルレザーで使っていたクリーナーをそのまま使ってしまうと、界面活性剤によって日光浴でできたヌメ革自体の油分の被膜を削ぎ落してしまうことになります。また、クリーナーによってはヌメ革にシミを作ってしまう場合もあります。
基本的に、汚れはブラシかクロスで落とします。しかし、それでも取れない場合はデリケートクリームを使用して汚れをとっていくのがいいでしょう。
デリケートクリームはM.Mowbrayやコロニルから販売されています。
クリームは、コロニルの1909シュプリームが最適。
次に、保湿用のクリームですが、オイルレザーのところで紹介したコロニルの1909シュプリームがお勧めです。
このクリームは革専門店等でヌメ革のケアセットとして販売されていることもあり、信頼度は抜群です。
防水スプレーはヌメ革に対応しているものを。
最後の仕上げである防水スプレーはヌメ革に対応しているものを使います。オイルレザーのところで紹介したアメダスやコロニルのスプレーはどれもヌメ革に使用することができます。
しかし、かけ方には十分注意を払わなければなりません。なぜならば、ヌメ革は水分を吸収しやすく、均等にかけなければムラができてしまうからです。
先ほど紹介したスプレーの中でも、ヌメ革に特にお勧めなのは1909シュプリームプロテクトスプレーか、カーボンプロです。
ヌバックやスエードなどの起毛系のお手入れ方法
次にヌバックやスエードなどの起毛系のレザーのお手入れ方法について解説していきます。これらのレザーは、登山靴や革のグローブ等のアウトドア用品に使用されており、手入れをする機会が多いです。しかし、普通のオイルレザー用のクリームなどを使用してしまうと起毛の質感が失われてしまう可能性など、様々な違いがあります。
クリーニングの基本はブラッシング
オイルレザーやヌメ革と同じく、クリーニングの基本はブラッシングです。起毛系のレザーは特に毛と毛の間に埃が入り込みやすいので、念入りにブラッシングをします。しかし、あまりゴシゴシとブラッシングをしてしまうと毛を傷めてしまったり、毛羽だってしまうので丁寧にブラッシングをします。
ブラシはある程度柔らかさのある化繊毛や馬毛がおすすめです。さらに、スエード用のゴム製のブラシもあります。
もしも、ブラシだけで汚れが落ちない場合はクリーナーを使います。しかし、オイルレザー用の液体タイプのものを使用してしまうと表面の質感が変わったり毛が寝てしまったりしてしまいます。
したがって、起毛系用の消しゴムタイプのクリーナーか、スエード用のクリーナーを使用するのがおすすめです。
こちらも注意点としては、あまり強く擦りすぎてしまうと革の質感が変わってしまうということです。時には落ちない頑固な汚れもありますが、優しく根気よく落としていきましょう。
こちらはスエード用のクリーナーです。
保湿
スエードやヌバックの保湿の基本はスプレータイプで行います。つまり、これまでお勧めしてきた1909シュプリームなどのクリームタイプのものは使えません。
なぜかというと、クリームは起毛に邪魔されてうまく浸透しないということと、クリームの水分と油分によって革の表面の質感が変わってしまうからです。筆者も何も知らなかったころにスエードのブーツに1909クリームを塗ってしまい、起毛を台無しにしてしまった思い出があります。
したがって、起毛系のレザーは専用のスプレータイプで保湿、栄養補給、防水を行います。専用のものが必要ですが、これ一本ですべてが済むと考えればオイルレザーよりも簡単です。
お勧めのものをいくつかご紹介します。
おすすめケア製品
まず、コロニルのヌバックやベロア用の栄養補給と防水を兼ねたスプレーです。以下のページには無色透明の他に、色が付いたものがあるので万能に使いたい場合はカラーレスを、色が薄くなってきて濃くしたい場合は色付きを選んでください。
とにかくこれ一本で済むので、手軽にお手入れができます。
次に、コロンブスの起毛レザー用の栄養ミストです。こちらは無色透明のスプレーで、霧吹きタイプのものになります。コロニルのものと比べてスプレーの粒が大きく近くで噴射するとだまになってしまう恐れもありますが、より水分が多く、保湿できるのが特徴です。撥水効果はありませんので、別にスエード用の防水スプレーをかけてあげる必要があります。
まとめ
革はどの動物のどの部分から取られているかということによって柔らかさや質感が変わり、鞣しの方法とその後の処理の仕方によってお手入れの方法や使う道具が変わります。しかし、一見種類が多く面倒とも思える革のお手入れも、基本の工程と少しの注意点さえ守れば、そこまで面倒なものでもありません。
また、様々な革製品のお手入れをしていくうちにこの革にはこのクリーム、というような感覚が養われます。さらに、様々な革に触れることによって、どの革の質感が好きなのかという好みも分かってきます。そのような感覚が養われていくと、革をケアすることや選ぶことが楽しくなります。
革製品をお持ちの方は、ぜひ二週間や一か月に一日、お手入れをする時間を作ってみてはいかがでしょうか。
岩と自転車をこよなく愛するが、普段は用事がないと家から出ないインドア派。何事も形から入るタイプで、ギアの知識だけは人一倍。ギア好きをこじらせてアウトドア用品店でバイトをしていました。人生の3分の1を海外で生活し、現在もヨーロッパにて勉強中。海外のアウトドア文化も発信していければと思っています。
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