「大自然(海)の危険」を理解して存分に海釣りを楽しもう!

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いきなり筆者の個人的な偏見です。
「川魚はヤマメ、イワナ、アユ、ニジマス…みなほぼ同じ味、淡白でイマイチ。しかし海魚はどれも本当〜にウマイ!」
失礼しました。

海釣りについてお話する前に、海という大自然に身を置く上で最低限必要な安全のための基礎知識がいくつかあります。これをおろそかにすると、生命の危険さえ伴う大事に至ることがありますので、みなさん十分に注意してください。

コレさえ踏み外さなければ、とても楽しく、そして美味しく、素晴らしい体験ができること請け合いです!!

海釣りデビューは船釣りか堤防か?

おもな海釣りのフィールドは、船と陸(おか=岩場、砂浜、堤防)の2つ。

船釣りのメリット・デメリット

乗り合いの釣り船は、季節や対象魚種にもよりますが3,000〜5,000円程度で乗せてもらえます(要予約)。さらにレンタル料を支払えば、ほとんどの道具は貸してもらえるので、釣った魚の持ち帰り用クーラーボットクスのみ持参すれば、手軽に本格的な海釣りが楽しめます。

しかも近年の釣り船は、ほとんどが「魚群探知機」を備えていて群れて泳ぐ魚の真上まで連れて行ってくれるので、一般的なアジ、サバ、ソーダガツオなどの回遊魚ねらいなら、よほど気象などの条件が悪くない限り「ボウズ(釣果0のこと=地方によっては「オデコ」とも)」はありません。

ただし、海に不慣れな初心者にとっては、常に船酔いというリスクがともないますね。行き帰りの走行中は爽快な風にも当たれるのでそれほど気になりませんが、ポイントに到着すると当然船は止まり少しの風でも意外と揺れます。
「気分が悪くなってきたから帰りたい」と言っても、貸切ならともかく乗り合い船となるとほかのお客さんもいるのでそうはいきません。
その後も釣りが終わるまで何時間も耐えなければならないとなると、酔いやすい人にとっては「地獄」のように感じることでしょう。

そのようなリスクを回避できる究極の船釣りは、「貸し切り」です!
むろん料金は高額になりますが、希望を申告すれば自由に船を走らせてくれます。

筆者は一度、家族で貸切船釣りを仕立てたことがありましたが、小学生だった息子が酷く酔ってしまい、出航してからわずか1時間ほどで泣く泣く引き返したことがあります。
船長さんは「本当にいいの? 本当に? 今引き返しても値段は同じだよ」と何度も念を押されましたが、可愛い息子が青ざめて苦しむ様子を横目に釣りをすることなどできません、結局一度も竿を出すことなく帰港し精算しました(涙)
“貸し切りならでは”の、それはそれは悲しい思い出です。

最近は、グループによる貸し切りに力を入れている釣り船も多くなっており、そこそこの人数で申し込めば、交渉次第ではかなり手頃な料金で応じてくれるようです。乗り合い船と遜色ない値段も可能です。

陸釣りのメリット・デメリット

どうしても船酔いが心配な方は、無理せず陸釣り(おかづり)でいきましょう。
漁港や桟橋などの堤防は概ね足場がよく、直下の水深がそこそこあるのが特徴で、ビギナーにも簡単に釣りが楽しめる比較的安全なフィールドです。投げ釣りやサビキ、ルアー、浮き釣りなどあらゆる釣法が楽しめます。ごく稀に毛針を振っている人(フライフィッシング)もみられます。

ただし、釣り場によっては特定の釣法を禁じているところもあるので、事前にしっかり調べておきましょう。

特に最近問題になっているのが「コマセ」。自分の仕掛けに魚を寄せるため、おもにアミ(小さなエビ)を成分とした寄せ餌を頻繁に撒く、以前は当たり前のような行為でしたが、コマセは潮の流れにまかせて漂うため、最終的に一箇所に集まり凝固してしまいます。これが漁師や漁協関係者にとって弊害となるのです。近年、「コマセ禁止」の立て札を良く見かけるようになりました。
「郷に行かば郷に従え!」…訪れた先で快適な釣りを楽しみたいなら、その地のルールには厳粛に従いましょう。

危険な魚に要注意!!

河川ではあまりみられませんが、海には“ヤバイ魚”がたくさんいます。猛毒を持った魚などを不用意に扱えば命を落とす危険すらあります。

また、体内に毒を持つフグなどを外道(本来のターゲットではない魚)だからと海に戻さず陸に放置してしまうと、のら猫などの小動物がついばみ被害にあうケースもあり大変危険です(余談ですが…聞いた話だと、カラスは非常に賢くフグなどは毒のない部位のみをついばみ、有毒な臓器などには一切手をつけないそうです。ホントかなぁ)
持ち帰らない釣果外の魚は、必ず生きているうちにリリースしましょう。

また、背ビレや胸ビレに毒を持つオコゼなどが釣れたからといって、仕掛けごと途中から切って海に投げ捨てるなど海洋汚染に繫がるような行為はご法度です。
「魚バサミ」と「針はずし」を必ず携行し、魚バサミで魚体をつかみ、針はずしで針先をたぐって丁寧にはずしましょう。
元気な状態でリリースするためにも、あるいはクーラーに収めて後に美味しくいただく場合でも、魚を大切に扱う健全な釣り人としての欠かせないマナーの一つです。

どんな釣りキチ(失礼、釣り好き)でも、「命に代えてでもそれなりの釣果を…」などと本気で考える人はそうそういないと思います。また、できれば怪我や事故なく海釣りを楽しんでいただきたいと思うので、おもに本州沿岸で釣れる(釣れてしまう)可能性のある“危険な魚”を紹介しておきます。
知らないより知っていた方が間違いなく有益なはずですから。

安全のための注意点を意識しよう!!

冒頭でも述べたとおり、海釣りは“海という大自然に身を置くこと”です。そのためには、自然に対する様々な知識を必要とします。

ちょっと脱線しますが、「ゴルゴ13」が生き延びられたのは、人並み以上の鍛錬と異常なほどの臆病心があったからだと伝えられます。以前から、これはアウトドアマンにも通じる生き方だと敬服しておりました。

乗り合いの釣り船は、経験豊富な船長さんの指示に従えばまずは問題ないと思いますが、自身の責任で単独、あるいは家族を連れて釣行する場合は、「ゴルゴ13」のスタイルを貫くことをオススメします。
何ヶ月も前から準備し、前日にアオイソメや高価なイワイソメ(生エサ)を購入したとしても、天気予報が芳しくなかったらすんなりと中止する勇気、たとえ準備のための何千円かが無駄になったとしても、その日を家族全員が心待ちにしていたとしても、スパッと中止する勇気こそが「ゴルゴ13」の極意なのです。

現地に着いてまずやることは、付近で最も高い場所を探すこと。そしてそこへのアクセスをナビなどでシミュレーションすることです。言うまでもなく、突然の津波に対応するためです。
ご存じの通り、津波は大きく揺れてから次に来るものとは限りません。知らないうちに遠い外国で大地震が起きれば、何時間(何日)後に突如襲ってきます。
取り越し苦労となることがほとんどですが、万一の際にかけがえのない大切な家族や友人の命を守るための方策として、わずか数分でできることは怠りなくやっておきましょう。「ゴルゴ13」になったつもりで…。

海(や河川)という大自然に身を置くことを決して舐めてはいけません。1999年に起きた玄倉川の事故を思い出してください。警告する同僚の忠告を聞かず、退去を迫るダム職員や警官の制止も振り切り、最終的に帰らぬ人となってしまった13名の方々の教訓を。

玄倉川水難事故 - wikipedia

彼らは後に「自業自得だ」など激しい非難に晒されましたが、子どもを含む13名の尊い命が失われた現実は痛ましい限りです。二度とこのような悲劇を繰り返してはいけません。
海(や河川)という大自然に身を置くということは、そういうことなのです。

安全のための装備も忘れずに!!

海でも川でも、釣りの面白さはイコール釣りの怖さでもあります。
魚が掛かった瞬間、ある意味“気が動転”し興奮状態に陥ってしまいます(むろん本来は、その醍醐味が最高に楽しいのですが…)。
掛かった魚の取り込みに熱中するあまり、どうしても足元や周囲への注意がおろそかになってしまうのです。特に子供には細心の注意が必要です。

家族で出かけるときは、万一のときの全員分の着替えや予備のクツ、タオルなどを用意しましょう。それから、船釣りはもちろん陸(おか)釣りでも、大人も子供もライフジャケットの着用を忘れずに!
昔のくすんだオレンジ一色のやぼったいもの(?)とは全然違い、最近はオシャレでファッショナブルなラインナップがいっぱい揃っています。

安全装備を確認したら、大漁をめざして楽しい海釣りに出発だ〜っ!!

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