低体温症も大丈夫!トレイルランに特化したレイヤリングについて解説!

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レイヤリングは時期や行程によって様々ですが、今回はトレイルランニングのレイヤリングについて解説したいと思います。

トレイルランも登山と同じ3層のレイヤリングが必要

トレイルランニングのレイヤリングは、基本的に登山と同じ考え方ですが、軽さや透湿性、パッキング時の大きさなどが登山用のものとは異なります。またレースの目標によっても、レイヤリングは異なります。

日頃ランニングに慣れた方であっても、トレイルランニングを始める方は、特にここを押さえておくとスムーズにトレイルランニングデビューが出来るかと思います。

ロードランになくてトレイルランにあるリスク

低体温症

ロードランになくてトレイルランにあるリスクで最も大きいのが、低体温症です。

トレイルランニングは、標高の高いところを走る機会が多いです。レースによっても様々で、900メートル前後の里山を走るレースもあれば、標高2,000メートルを超える山岳地帯を走るレースもあります。

例えば、下の写真は里山を走った時のものです。

この時は風が強く、アウトレイヤーを着て体温調節をしました。標高900メートル近くになると、雨や風が吹くとロードランニングとは別次元の寒さになるのです。

一方、2,000メートルを超える山岳地帯を走るレースであれば、もともとの気温が低いです。さらに雨や風が強くなれば、真夏でも低体温症のリスクがかなり高まります。

低体温症のコントロール方法については、レイヤリングのほかに血糖値のコントロールやトレーニングにより脂質を優先的に使用する代謝経路を使う方法などもありますが、まずはレイヤリングで防ぐことを考えましょう。

着脱の機会が多い

トレイルランニングは、こまめな体温調節が必要です。

冬場のレーススタート時は非常に寒いので、アウトレイヤーなどを着た状態でスタートします。しかし、序盤に上りのあるレースなどになると、たちまち体温は上昇します。

また真冬のレースでも、山岳地帯を直登する時や林道などで、ペースを上げて走ることがあります。血液を多く循環させて活動筋に酸素を送り込む必要があるので、心拍も上昇し、体温も上昇します。

こういった時に、ウエアーの着脱によって体温を調整する必要があるのです。

動きの大きいトレイルランニングで低体温症を防ぐポイント

ポイントとしては体の中核部を保温することが重要になります。

体の中核部は、体の機能を維持するために体温が高く保たれている部分です。

低体温症を防ぐには全身防寒しなくてはいけないイメージがありますが、そうした場合、トレイルランで重要な機動力が大きく失われます。

保温すべきポイントを押さえて山を駆け抜けましょう。

トレイルランで選ぶべきレイヤリングギアは?

肌着、ベースレイヤー、アウトレイヤーが基本

基本的にトレイルランニングも登山と同じく、3層のレイヤリングで体温調節を行います。

肌着

肌着は、出てきた汗を体から引き剥がすために必要です。

汗が残った状態でランニングをすると、その汗が冷えた際に気化熱で体温が奪われますが、肌着を着ることで、気化熱の原因となる汗を肌から剥がしてくれるのです。

私はファイントラックの「ドライレイヤー」を愛用していますが、季節を問わず使用できるので非常に便利です。3年使用していますが機能も全く衰えません。

ベースレイヤー

ベースレイヤーは、トレイルランニングでどのぐらいの成績を狙うかによっても異なります。

上位3位入賞などトップクラスを狙うのであれば、当然このベースレイヤーはロードランニングと同じくらい薄いものが必要になります。

 

一方、時間をかけてでも完走を目指すのであれば、ベースレイヤーは速乾性にプラスして、保温性も欲しいところです。

理由としては、ペースが比較的ゆっくりであるのと、合計のランニング時間が長くなるためです。ペースがゆっくりになれば、体温を高く保つのが難しくなります。

アウトレイヤー

一般的にレインウエアーといわれます。

アウトレイヤーについては、透湿性と防水性を兼ね備えたものが必要になります。

私自身、トレイルランニングを始めたころはレインウエアーなら登山用を持っていけば間違いないと思い、透湿性の低さからウエアーの生地が肌に張り付いてしまう上、熱もこもってしまい散々な目に遭いました。

登山・ファストパッキング・トレイルランなど、アクティビティーによってアウトレイヤーの選択は変わってきます。

登山のレイヤリングとの違い

ベースレイヤーの薄さ

非常に薄く設計されています。

防水性と透湿性の両方を実現するためには、登山やファストパッキングよりも生地を薄くする必要があるためです。

一方、登山用と比較して、転倒時の強度や防水性は劣るので、用途としてはトレイルラン専用にすることをお勧めします。

アウトレイヤーの機能

アウトレイヤーの機能は、防水・防風・保温です。

山では、雨が降ってなくても冷たい風に長時間さらされたりすることで、低体温症になる恐れもあります。ロードを走っていると考えられないことですが、山の風はたとえ里山であっても冷たいです。

また、体が雨や汗などで濡れることも避けたいです。

最も危険なのが、体が濡れた状態で風に吹かれることです。風呂上がりに扇風機の風を寒く感じるように、山で濡れて風にさらされると体温が一気に下がります。それを防ぐためにも、アウトレイヤーは大活躍します。

特にトレイルランニングのアウトレイヤーは、激しいワークアウトに特化したデザインになっています。

防水素材が違う

防水素材は、登山と同じくゴアテックスが一般的です。しかしトレイルランニングの場合は、防水性だけでなく軽さと透湿性も必要になります。

一般的なのは「ゴアテックスアクティブ」やノースフェイスの「フライトシリーズ」で、特におすすめなのが「フライトシリーズ」です。

これは日本のトップランナーが開発を手がけたアウトレイヤーです。透湿性・軽さを備えているだけでなく、ザックの上からでも羽織れる構造になっているほか、直登を走る際の前傾姿勢にも邪魔にならない構造になっています。

まさにトレイルランに特化したアウトレイヤーと言えるでしょう。

透湿性が高い

トレイルランニングの最中は非常に多くの汗をかきます。

この時に必要になるのが、アウトレイヤーの透湿性です。

透湿性が低いと、アウトレイヤーの中に熱気や汗が閉じ込められてしまい、肌とアウトレイヤーがベタっとくっつくことが多いのです。

トレイルランでは、ベースレイヤーにノースリーブを採用することが多いので、アウトレイヤーと地肌が接触する機会が非常に多いです。

ここが通常の登山のレイヤリングと違うところです。

自分にベストなレイヤリングを見つけよう

このように、トレイルランのレイヤリングは、ほかのアクティビティとはもちろん、レースや練習の内容によっても微妙に異なります。

実際に里山に出かけて、自分に合ったレイヤリングを見つけてみてください!

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