焚き火に火を起こす際、どのように火を起こしていますか?市販の着火剤を使ったりバーナーを使って一気に着火させたりする人も多いと思います。もちろんそういったアイテムを使うのも良いのですが、ナイフ一本で着火剤を作る方法があるんです。今回はそんな着火剤『フェザースティック』の作り方をご紹介します。
フェザースティックとは
フェザースティックとは、木の枝や薪の細くカットしたものを薄く削って着火剤にする方法を指します。木に羽が生えたように薄く削ることからフェザースティックと言います。木の枝をフェザースティックにすることによって圧倒的に火付きが良くなり、たとえ着火剤がなくともナイフ一本あれば火を起こすことができるのです。
火をつけるときはライターでも良いのですが、せっかくならメタルマッチを使ってみましょう。メタルマッチとは金属製の火打石のようなもので、火花を散らし種火を作ります。フェザースティックに火花を飛ばすと簡単に火がつきますよ。
まずは削りやすい割り箸で練習しよう
そんなフェザースティックですが、誰もが作ろうと思って簡単に作れるものではありません。羽毛のように薄く削るにはある程度練習が必要です。そこで練習用のアイテムとしてオススメなのが“割り箸”です。一般的な杉やアスペン材の割り箸を使うと良いでしょう。
本番の薪を削る場合はナラのような広葉樹は固くてオススメできません。フェザースティック作りに慣れてきたら使ってもいいのですが、初めのうちはスギなどの柔らかい針葉樹を使ったほうが良いでしょう。ホームセンターやアウトドアショップにスギの薪が販売されていますので、あらかじめ買っておくと良いかもしれません。
木目を気にしながら上から下に
では実際に削っていきましょう。まず、薪を細くします。手斧や太めのナイフを使って1cm四方位に細くしましょう。そして、削る方向は木目の太い方から細い方向に向かって、なるべく薄く削るようにします。薄く削るには力を入れすぎないように削るのが良いでしょう。初めは太くなりますが、感覚をつかむと力加減がわかってきますので、何度も何度も練習するのが大切です。
参考までに…
ナイフの形状も重要
By: Alexey Kats
少し上級者向けの話になりますが、ナイフのブレード(刃)の形状も重要です。一般的にアウトドアで使われるナイフのブレードは3種類に分けられています。
1、刃の部分のみが削られている“フォローグラインド”
2、刃の背から刃先にかけてまっすぐに削られている“フラットグラインド”
3、刃の背から刃先にかけて緩やかな曲線を描いている“コンベックスグラインド”
フェザースティックを削る際は3番目のコンベックスグラインド(日本ではハマグリ刃と呼ばれています)が適していると言われていますので、コンベックスにグラインドされたナイフを選んでみてはいかがでしょうか。
フェザースティックは火付けの道具ですが、上手に削ればキレイに綿状に広がりますよ。仲間といかにキレイに削れるか競争するのも面白いかもしれません。
毎月1度はキャンプに出掛ける2児のパパ。子供を連れて行き自然に触れる教育を実践しようと試みるも、結局一番はしゃいでるのは自分という本末転倒を繰り返しています。座右の銘は“一流の遊びが出来なければ、一流の仕事はできない”。
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