旅館やホテルに泊まらず、車内で寝泊りする車中泊。その身軽さやコスパの良さの魅力に、チャレンジする人が増えていますね。
今回は、これから車中泊デビューするという方に向けて、「快適で安全な車中泊にするための基本」をご紹介します!
守るべきマナーとルール
道の駅など、公共の施設を利用して泊まる車中泊。みんなが一定のルールを守っていないと、車中泊できない場所が増えたりトラブルに巻き込まれたりしかねません。
そこで、まずは守るべきマナーやルールをご紹介します。
車中泊できる場所か確認を
車中泊は、どこの駐車場に停めて泊まってもいいわけではありません。
公園の無料駐車場などは、車中泊禁止の場合もありますし、夜間は閉鎖されてしまうこともあります。道の駅や高速道路のサービスエリアなどが車中泊できるスポットとして知られていますが、禁止されている場合もあります。
車中泊の場所選びについては、次の項で解説します。
アイドリングストップはNG
暑い夏や寒い冬は、エンジンをかけっぱなしにしてエアコンを使い、車内の温度調整をするように考えがちですが、駐車中はエンジンを切るのがマナーです。
エンジンをかけたままにすると、エンジン音がずっと聞こえることになりますし、排気ガスも出ますので周りの迷惑になってしまいます。
音量や声量に配慮を
車から漏れる音楽の音や話し声は、自分が思っている以上に周囲に響きます。静かな場所や夜間は、音量や声量にじゅうぶん配慮しましょう。
ゴミは持ち帰る
旅のあいだに出たゴミは持ち帰るのがマナー。道の駅やサービスエリアで捨ててしまう人が増えると、車中泊自体が禁止になってしまう可能性も!
火気厳禁
バーベキューやコンロでの調理、炊事などを駐車場で行うのは厳禁です。どうしても自炊がしたい場合、オートキャンプ場を利用するなどしましょう。
長期滞在は避ける
道の駅やサービスエリアは、必要最小限の仮眠にとどめるのが本来の使い方。同じ場所に連泊したり長い期間滞在することは避けましょう。
上記のほかにも「テーブルやイスを駐車場に広げない」「公共のトイレや水場で食器を洗わない」など、他の利用者や施設に配慮して、みんなが気持ちよく過ごせるようにしましょう。
車中泊の場所選び
ご紹介したとおり、車中泊はどこの駐車場に泊まってもいいわけではありません。車中泊人口が増えた最近では「車中泊禁止」と看板を出す場所も増えています。
そのため、旅の目的地を決めたら、車中泊ができる場所・しやすい場所を調べてピックアップしておくのが無難です。車中泊しようとしたのに「泊まれるところがない!」ということが無いよう、しっかり準備しておきましょう。
道の駅
国道などの大きな一般道に面して設置されている「道の駅」。日本全国各地にあり、無料で24時間停められる駐車場やトイレ、食事処、地域の物産販売などの設備を提供しています。場所によっては温泉が併設されているところもあります。
車中泊をする人も多く、「車中泊といえば道の駅」というイメージがありますが、最近では禁止となっている場合も。「車中泊禁止」の看板が出ていれば泊まることはできません。
サービスエリア・パーキングエリア(SA・PA)
高速道路上の休憩施設であるサービスエリアやパーキングエリア。
最近は設備の充実が進んでおり、シャワーやコインランドリー、仮眠室などがあるドライバーズスポットを用意しているサービスエリアもあります。トラックの運転手など仮眠を取っているひとも多く、車中泊の場所として選びやすいスポットです。
ただし、あくまでも「仮眠や休憩のための設備」で、宿泊が認められているわけではないことに注意しましょう。また、人気のあるSA・PAは、時期によっては非常に混雑していて停められなかったり、車の出入りが激しくて落ち着かない場合もあります。
オートキャンプ場
道の駅やSA・PAが「仮眠や休憩の場所」であるのに対し、オートキャンプ場なら気兼ねなく車を停めて車中泊することができます。
サイト料金や予約は必要になりますが、バーベキューをしたり、自炊をすることもできますし、キャンプ場によってはゴミを引き取ってくれるところもあります。
車中泊で何泊もしたい、という場合は、あいだにオートキャンプ場での宿泊を挟むのも一つの方法です。
RVパーク
まだ施設の数は多くはないものの、目的地の近くにあればぜひ利用したいのが、車中泊を公認している「RVパーク」です。
有料ですが、24時間利用可能なトイレや電源設備もあり、ゴミの処分も可能。入浴設備が近隣にあることも多いです。何より公認の設備だというのがうれしいですね。
駐車スペースがゆったりしているので、自分のスペース内であれば、イスやテーブルを出すこともできます。
その他
公園などの無料駐車場は、夜間閉鎖されることも多く、また、防犯上も危険があります。コインパーキングは、仮眠や車中泊を禁止していることが多いです。河川敷や路肩、コンビニの駐車場などでの車中泊は避けましょう。
快適に過ごすコツ
車中泊を快適に過ごすためのキーワードは「寝心地」「目隠し」「気温」の3つです。
寝心地
ホテルや旅館で寝るのに比べると、車内で寝泊りする車中泊は、どうしても熟睡するのが難しいです。いかに車内の寝心地をよくするかが、車中泊の快適さを大きく左右します。
何年か前までは、車中泊というとキャンピングカーのイメージでしたが、最近は、軽自動車やミニバンでも、フルフラットになる車中泊しやすい仕様の車種が増えています。
ただシートをフラットにしても、ちょっとした段差が気になるとよく眠れないので、「できる限り平らな状態を作る」のがポイント。
隙間を埋めるための段差解消クッションや、車内泊向けのエアーマットなども販売されています。
寝心地はもちろん、持ち運びやすさ・耐久力など、欠点がない一品。迷ったら、とりあえずコレがおすすめです。収納時は23センチ×10センチとコンパクト。重さも500グラムと軽く、荷物になりません。使い方もシンプルなので初心者でも安心。厚さも6センチとじゅうぶんです。
お値段第一という方はこちら。厚さは3センチと薄めですが、最低限の寝心地は確保できます。
また、駐車位置自体がななめに傾いていないかもチェック。傾いていると寝心地が悪い場合もありますし、車が動いてしまう事故なども考えられるので注意しましょう。
目隠し
外から車内が見える状態だと、人目が気になって落ち着かないですし、貴重品の場所もわかってしまうなど防犯上もよくありません。
シェードやカーテンを利用して、外からの目線を遮り、プライベートな空間を作りましょう。
駐車する位置も、人の往来が多すぎるところは避けるとよいでしょう。とはいえ、まったく人が来ない場所に目隠しなしで停めるのも、事件に巻き込まれる危険などを考えると避けたいところです。
気温
駐車場に停めているあいだは、エンジンを止めるのがマナー。そのため、暑い夏や寒い冬は、車内の気温をどのように快適に保つかが問題になります。
夏場は、高原などの涼しい場所を目的地に選ぶのも一つの方法です。また充電式の扇風機を車内に持ち込む、虫除け対策をした上で窓を開けて空気を入れ替えるなどの方法もあります。
寒い場合は服装や寝袋、寝具などを工夫しましょう。
車中泊を快適に過ごすために、いろいろなグッズが販売されています。「寝心地」「目隠し」「気温」の3つに関わるものは特に、事前に調べて用意しておくのがおすすめですよ!
以上、車中泊初心者が知っておきたい基本についてご紹介しました。過ごしやすいこの季節は、車中泊デビューにもってこいのシーズン。準備をしっかりして、初めての車中泊を楽しんでくださいね!
2人の男子の母。キャンプでは調理担当です。設営と火起こしは主人の担当なのでよくわかりません(!)好物は焚き火とビールとお風呂。日帰り温泉が近いかどうかでキャンプ場を選ぶタイプです。神奈川・山梨によく出没します。今は子連れのどたばたキャンプですが、子どもが大きくなったら夫婦でおしゃキャンしたいので情報収集に努めています。
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